楠 vol.002

ruscelleo フロス開発

今回はフロス開発のプロジェクトについてです。社長と担当にインタビューを実施ししました。

静かなる情熱を燃やす男

 社員の結婚式で、新郎のスピーチとして話した言葉が社長は、ずっと心に残っていたと言います。
 震災後に、縁あってその当時の新郎が新見化学の門を叩きます。社長は「入社の話が出た時『あの時のあの男か・・・彼なら、なにかやってくれるかもしれない』という思いがあって、採用を決めた大きな要因だったと思います」と言います。
 そしてそ入社後、社長の期待に応えます。しかし、それは仕事ではなく、ただの引き戸を自閉式ドアに改造する「からくり改造」でした。
 社長はその活動をずっと見ていました。
 一つのドアが改善されてからしばらくしてから、”第二工場の引き戸全て自閉式にする”と宣言していたので社長が『他の扉はいつになったら改造するの?』と尋ねたら、担当は『一つ目の改造に納得がいっていないのでそれがちゃんとできるまでは他には展開できないですね』と言われ、社長は、この妥協しない姿勢から”物事に対する完成度集中力は凄まじいものがあるな”と思い、フロス開発の話が持ち上がった時彼ならやってくれるのではないかと感じ、開発のお話を受け、担当者に任命しました。

開発への着手

 フロスに使われるのは【糸】であることから、当初は糸加工の技術さえ確立してしまえば良い、はずでした。
しかし、今よりも高い品質の製品を目指しました。そうでなければ、私たち新見化学工業が開発する意味がありません。そこで、まずは、現行品の配合表をもとにワックスの配合を行う事から始めたのですが、それでは十分な成果が得られませんでした。そこで、ワックスの配合から行うことになりました。
 こうなると開発のための環境をしっかり整備しなくてはなりません。まず、資金面については新見化学として、「ものづくり補助金」を活用できないかと応募したところ、見事採用!となったものの、担当者は「当初予想していたよりも責任もプレッシャーも大きいものなってきました」と言います。そこから担当者の誤読な戦いが始まったのです。

 そもそもより高い品質のフロスを作ることを目指していたこのプロジェクト。ワックスを変えるとなると、糸自体も見直す必要がありました。そのためには新しい糸加工機の開発をしなくてはなりません。そんな最中、桐生市の繊維試験場に知り合いがいる人が社内にいたので、相談して、試験場を訪れました。試験場で相談を重ねていくうちに、石川県の機械メーカーを紹介してもらいました。糸加工機pについては、製造を委託できたので、そこからは、その間にワックスの配合の試作を繰り返す日々が始まりました。ワックスの配合については「原料の購買先に相談してみたら?」と社長に言われ相談したら、すごく親身に相談に乗ってくれました。
 その結果、こうしたい、ああしたい、という思いを伝えると、その都度アドバイスをいただけ、徐々に施策が進むようになりました。

社長は「ソニックス(ワックスを扱う商社)と新見化学との繋がりは、昨日今日というものではないからね。お互いに大変な時期もずっと取引してきましたからね仕入れ値があがってしまうかもしれないって時も『従来の価格でお売りすることが難しい状況になるが最大限の祖力をするので今後も取引を継続して取引を継続して欲しい』と申し出てくれました。そういう正直なところに誠意を感じて、今も取引が続いています。」とおっしゃっていました。
 そのような経緯もあってか、このプロジェクトの隠れたパートナーとして共に開発にかかわってもらえたのかもしれません。

≪次回へつづく≫

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